介護・治療そして家族の気持ち
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記入者:受付事務
16歳を目の前にして、実家のワンコ(メリー)が天国に旅立ちました。
叔父の家から我が家にやってきた黒ラブのメリーさん。
まだ、小さかった長女や長男と遊びたくて、近寄って行っては子供達を鼻で突き、尻餅をつかせては泣かせてみたり、長男がリードを持っているときに私を見つけて猛ダッシュ!長男を引き摺り回したり、乳腺種になりドキドキしながらもACKで手術をしてもらい元気に復活、今思うといろいろ思い出はあります。
しかし、諸事情あってそんなメリーは私の実家に嫁ぐことに・・・・。
そんな思い出いっぱいのメリーさんですが、15年の人生の大半は実家の両親との穏やかな毎日でした。
ある日、両親よりメリーが立てなくなったとの知らせ
電話のやりとりだけで何もしてあげられない日々が続き、あっという間に褥瘡が出来てしまいました。私が状態を見にいった時は、まだやってあげられることがいくつも頭に思い浮かび、両親に提案もしました。しかし、老夫婦にはしてあげたくても、してあげられないこともあり。それは、体力的にも経済的にいろいろな面で複雑な思いがあったと思います。
動物病院に勤める私の思い、家族である私の思い、いろいろ気持ちが入り乱れ
家で看取ると判断をした親の気持ちを穏やかに、納得がいく様にフォロー出来きませんでした。父にも、母にも、私にも、メリーにも、それぞれの価値観やメリーさんへの思いがあり、誰もが納得出来る解決策はあったのだろうか・・・・。
今回の出来事で、動物の気持ち、飼い主の気持ち、治療をする人の気持ち、してあげたい、してあげられない、その一つ一つに出来事の間のギャップが大きければ大きいほど
心の中に大きな悲しみとして残ってしまうのだと痛感しました。
当院でも多くの飼い主様がいろいろな気持ちを抱えて来院されているのだと思います。
本当に難しいことだと思いますが、どんな時も飼い主の気持ちが穏やかに、納得出来る判断が出来る為に、少しでも役立てる人でありたいと思いました。
中村 あ
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